呼吸する家
2010年 7月 7日｜住居
今年始めてのブログを書いています。色々事情があったにせよ、長い御無沙汰でした。 蒸し暑く、じめじめした毎日ですが、住いにとってもこの季節は過酷な時です。 梅雨の晴れ間には住いにも思う存分深呼吸させたいものです。
人が健康に生活するための一番の要素が澄んだ汚染されない空気にあるのは、誰でも認識している事です。しかしこと住まいに関してはどうでしょうか。
外界からプロテクトされ、あたかも人口呼吸装置を付けているような住まいが多いのも事実のようです。
森林に入ると深呼吸したくなりませんか。樹木が陽光に反応し炭酸同化作用を起こし、芳香物質と樹木が自らを守るために出す殺菌力を持ったフィトンチットが発散されているからです。
樹木は製材されると、その時点で成長活動は停止し、変わって材を構成している植物繊維が空気中の水分に感応し活発な調湿機能を開始します。この際にも殺菌力を持った樹液の成分が放散されます。カビを抑え、気持をリラックスさせる成分です。
ことに１００年以上森で生きた木、それも無垢材を多用した家は、住まい自らの呼吸をうながすことが出来ます。さわやかな空気に包まれた住まいのポテンシャルは高まるのです。
