三層の都市住宅
Kさんの仕事はデータ処理のシステムエンジニアです。大学の都市工学科を出ておられ建築にも無縁ではなかったが、温泉大好き人間で、私たちが告知した森林浴ツアーに温泉地泊まりがあり参加された。
土地の効率的利用を図る
そこで土地の効率的利用を図る三階建てにし、かつローコス卜で木の香りする戸建て住宅にしたかった。購入された敷地を拝見すると傾斜地で間口は狭いが前面道路は広く、三層三階建てにする事が可能だ。建築基準法では地下階が容積に算入されない。つまり狭くても一層分の床面積が稼げる。その分は建築費に充当でき、全体の投資を押さえる事になる。
半地下階の籠り室
システムエンジニアの仕事は切れ目がなく、昼夜が逆転する事もあり、ある種の籠り室が必要となる。半地下階を書斎を兼ねた室にすればうってつけだ。
青ヒバは香り良いだけでなく、内装に使ってもカビに強く、健康快適で集中力が増す。
三階層全てに届く風の通り道
上階は居間、食堂、キッチンにし、三階にはステンレス防水を施した浴室と和にしつらえた寝室にした。1階はわずかに残された土地にデッキを設け、植栽を楽しむ。階段の踊り場に接続する事で、三階層全てに届く風の通り道とライトウェルシャフトが生れた。