青ヒバを想う
2013年 3月 11日|
北海道や東北地方(特にヒバのふるさとである青森)はまれに見る大雪にみまわれています。
ネットワークの杉山製材所も、この大雪には苦労しているようです。本来の仕事に加えて、雪下ろしの仕事が増えるからです。それでも2月には構造材を1軒分送ってもらいました。
青森ヒバの緻密さは冬の厳寒期を過ごし、そして四季の息吹を受け、80年、100年とそれを享受して来た樹木の特性だと思います。その間にヒノキチオールが幹にたっぷり蓄えられます。
青ヒバの持つ凛とした風情を、私はいつも感じてきました。30年近くこの木と付き合ってきた事が一層そのように思わせるのですが、天然林で育まれた青ヒバの植生には、より人間的な温かさと厳しさが共存しています。
青森ヒバを始め、赤松や杉などの国産材で住まいを造ることは、「家の歴史をつぐむことでもある」という気持ちで行きたいと思います。
山で100年生きた木は、里でも100年生きるゆえんです。
3月11日で震災から2年目を迎えました。復興のきざしはあるものの、まだまだゴールは先のようです。私達に出来る事は何だろうと考えた時、ただただ忘れない事しかないのではないでしょうか。
スギ花粉の舞う東京は、それでも春を感じる事が出来ます。北海道、東北地方でも、桜咲く季節はもうすぐです。